釜山映画祭主催側が國村隼に謝罪! 記者会見での旭日旗に関する質問で精神的苦痛

4日に開幕した「第23回釜山国際映画祭」(BIFF・Busan International Film Festival)の主催者側は7日、「俳優、国村隼さんへの敏感な韓日問題に関する質問により、さまざまな誤解と憶測が広がっている。記者会見を準備した映画祭の立場から、こうした問題が発生したことを謝罪する」との声明を発表した。

国村は5日に、釜山・海雲台区(プサン・ヘウンデグ)の新世界デパートセンタムシティ店文化ホールで開かれた同映画祭ニューカレンツ部門審査委員の記者会見に出席。取材陣から「日本の俳優として最近、韓国で問題となっている日本の海上自衛隊の旭日旗掲揚問題についてどう思うか」という質問を受けた。

海上自衛隊艦艇は11日、済州道(チェジュド)で開催する「2018国際観艦式」に日本の軍国主義を象徴する旭日旗を掲揚して参加すると明らかにして激しい反発を受けている状況だった。

かなり敏感といえる質問で、取材陣の間でも動揺する雰囲気があるのは明らかだった。できない質問ではないが、だからといって映画祭の場に合った質問ではなかったことも間違いない。イベントの前に質問を検閲できない場合、大半は質問が出たとき、ゲストが回答する前に主催側が”カット”するのが一般的だ。しかし、BIFF側は特別な対応をすることもなく、国村は回答を避けることなく自身の考えを伝えた。

国村は「旭日旗というのが日本海軍自衛隊の伝統旗だと知っている。だが、われわれより先の世代、特に韓国の方はこの旗を格別に捉えているということも深く理解している」と話した。また「自衛隊が観艦式に参加するというが、自衛隊としては旭日旗が自身たちの伝統なので曲げることができないだろう。しかし、過去の歴史を一度だけでも理解すればどうだろうか、個人的には考えている」と断言。さらに「現在の日本政府は旭日旗だけでなく、すべての面で保守的な立場を持っている。日本の中でも様々な社会的な問題を起こしているのが事実だ」として、「この問題については俳優としてよりも、一人の個人として望ましくないと考える」と強調した。

国村の回答はその日の大きな話題になり、これについてさまざまな意見が殺到した。日本のネットユーザーからは国村に対する批判が殺到するなど大炎上状態となった。このため会見から2日後のこの日、BIFF側は国村に”後遺症”となるきっかけを用意したことに対して謝罪、国村は改めて立場を表明した。

BIFF側はチョン・ヤンジュン執行委員長の名前で「記者会見で、さまざまな質疑応答が行われるのは自然なことだが、審査委員としてゲストが精神的苦痛を受けることがあってはならない」とし、「国村隼の場合、敏感な日韓問題に関する質問によってさまざまな誤解と憶測に苦しんでいる。記者会見を準備した映画祭の立場としてこのような問題が発生することになったことをお詫びしたい」と明らかにした。

さらに、「映画祭で政治的な意見がやりとりされることは可能なことではあるが、過度に敏感な問題についてはゲストを保護する必要があると思う。記者会見の短い問答は十分にその意味を伝えることは難しい。この点を熟知して記者会見を進められなかった点をお詫び申し上げる」と重ねて謝罪し、「映画祭は今後、ゲストが不要な誤解と憶測にさらされないように必ず留意する。いま一度、国村隼に申し訳ないという言葉を伝えてている」と繰り返し強調した。

一方、国村は「私はあまり何事においても深く入り込む性格の人間ではないが、時には深く考える時がある。『今、この世の中には葛藤がない所が少ない方だが、人々はその葛藤の中で生きて行きたいのだろうか?』そうではないとこれからは思う。人はすべて、現在起きている葛藤や苦痛の中で生きていくより、明るい未来の希望や温かい過去の思い出が必要だ」と強調した。

また、「そのためになぜ、今こんなに厳しい状況になっていくのか、それを知りたいと思う気持ちが強くあるため、全世界でこんなに多くの映画が作られるのではないかと思う。そして、みんながその映画を持って映画祭を訪れることです。映画祭という席は、みんなの考えや意見が混ざって、いつのまにか美しい結晶体となっている場になることを私は念願する。釜山国際映画祭運営委、映画祭を支持する釜山市民の皆さんらの惜しみない努力に感謝を捧げる」と付け加えた。